エコチル調査(子どもの健康と環境に関する全国調査)南九州・沖縄ユニットセンターは、平成22年7月熊本大学生命科学研究部附属の研究センターとして新設された。子どもは、天然・人工化学物質や社会・経済的要因など、さまざまな環境からのリスクに曝露されている。子どもに対する環境曝露の影響を理解し、環境曝露のリスクを低減する方策を探索するため、2010年、日本政府(環境省)は、出生コ-ホート研究(エコチル研究)を開始することを決定した。この研究はわが国ではじめての大規模・長期間の前向き疫学調査である。全国約10万人の妊娠中の家族を登録し、生まれた子どもが13歳に達するまで追跡調査を実施する。熊本大学はこのエコチル調査のユニットセンターの一つとして採択され、熊本県、宮崎県、沖縄県内5ヶ所の調査地域研究の統括を行う。本ユニットセンターは、調査地域内の参加者のデータを収集するとともに、子どもの健康と発達へ影響する環境要因に関する調査研究を行う。